映画「みんなの学校」と木村泰子さん講演会へ行きました
感想(ネタバレします)
映画「みんなの学校」を観ました。
大阪の南の方で、地域のイベントとして開催されたものに参加しました。
みんなの学校。
自分で作る自分の学校。
周りの子どもたちの育ち方に、胸を打たれました。
ほんとにすごい。
子どもたちで、自然に助け合っている。
先生や地域の大人たちが、困っている子にひたすら寄り添う様子を、常に周りの子たちが見ている。そして、言葉もかけられている。
何ができなくても、否定されない。
そこは誰にとっても安心な場所だ。
誰かが排除されている様子を見れば、いつか自分が排除される恐怖を抱える。敏感な子は、排除されている様子がつらすぎる。
主体性が育つだろうなあ。
自由もあって、責任もある。そんな風に見えました。
あなたの学校やから、あなたがいてくれないと。
っていうメッセージを大人たちが出し続けているように見えました。
こどもたちのその後
講演で、木村泰子さんが、映画に登場した子どもたちのその後の話をたくさんしてくれました。
貧困の家庭に育った子。中学から施設に入って、この映画を寮母さんとみたあと、「オレって大事にされてたんやなあ。」と言ったんだと。そして、高校は無遅刻無欠席で学校へ通いながら、小学校へサポーターとして毎日、自転車で通っていたんだと。
子どもがしんどい家庭環境であっても、地域や学校の大人の支えで、こんなにまっすぐ育つんだ。優しさを受けて育てば、優しさを返してくれるんだ。困った子は、困っている子。排除するのは、違うんだな。と、強烈に教えてもらった気がします。
学校を転校してきた子
前の学校で、特別支援クラスにいた子。普通学級の子からひどい言葉をかけられて、傷ついて、学校嫌いになって、転校してきた子。
映画の中で、だんだん学校に居場所を見つけて、居心地がよくなっている様子がうつっています。
彼は、現在20歳になって、東大のインクルーシブ教育のシンポジウムで、木村先生と一緒に発言したそうです。
「発達障害は病気じゃありません。個性です。治すものではありません。
自分は、みんなの学校でみんなに受け入れてもらった。
だから、自分もみんなを受け入れないといけないと思った。
みんなの学校は、どこでも作れると思います。」
と、立派に発言されたそうです。
先生登場
映画に、就任2年目ではじめて担任をもった男性教師がクローズアップされるのですが、その先生が、木村校長先生に「クビや!」って怒られるシーンがあるんです。
男性教師が、感情的に児童を怒っているシーンも残っていて、そのあとで、木村校長から「あれは体罰や。あの子があのあと、飛び降りたらどうするつもりやった?そんなんやったら、子どものために、先生やめた方がいい」って、言われる。
痛い。子どもに対して感情的になってしまう気持ちもわかる。でも、やっちゃいけない。これが残ってるの、先生、つらくないかなって映画を見ながら思ったんですよね。
そしたら講演で、木村さんが、「今日は〇〇先生が来てくれてます!」って紹介されて。
無茶ぶりだったみたいですが(笑)、その男性教師が壇上で話されたんです。
採用試験うかってから、10年だとおっしゃってました。ちょうど今、務めてらっしゃるところから会場が近かったみたいで、教え子の小学生10名くらいと来られてたようでした。
すごいな~。ほんと、すごいな~。
尊敬します。
私もそうありたい。自分の失敗も乗り越えて、自己開示していきたい。
不登校ゼロ
大空小学校が不登校ゼロなら、そこに大きな大きなヒントがあるのじゃないでしょうか?
みんなの学校。
自分でつくる自分の学校。
誰かに管理される学校じゃない。
何ができてもできなくてもそこにいていい。
誰も、排除されない。
自分も、排除されない。排除しない。
自分の学校。
教育は、誰のため?何のため?
主語は、子ども。
いいなあ~。
こんな学校で育ちたかった。
我が子たちも、不登校になる前に、
こんな学校に行ってほしかったよう!!
みんなの学校ホームページhttp://minna-movie.jp/